短歌
2014年1月の地平線通信/歳晩と元日と
歳晩と元日と 金井 重 サバイバル 登山の力と 聞く力 会場に湧く 明日の活力 差入れの ケーキになごむ 会場に 笑顔の交換 師走もぬくし 帰り道 初めての人と 会場の 余韻につゝまれ …
2012年2月の地平線通信/一月詠…奇しき神石
一月詠 奇しき 神石 金井 重 荒々し 猿田彦の舞に 軽やかな うずめ現れし 催馬楽神楽 天狗面の 勇まし猿田彦 うずめと舞う 神楽囃子の 響きもみやびに うっすらと 初夢なれど 定かならず あの世も手うすの 御時世なり …
2012年1月の地平線通信/ツアーで田野畑と三陸沖に行ってきました/十二月詠…あの日の川水
2012年1月1日 地平線ポスト・国内にて地平線通信短歌
ツアーで田野畑と三陸沖に行ってきました ■ツアーの呼び名は『三陸鉄道・浄土ヶ浜遊覧船・八戸朝市、港町に再び鳴り響く…鉄道の音・船の気船・朝の喧騒、がんばろう東北「絆」でつなぐ三陸路2日間』と実に長いタイトル。 ◆行程表は …
2011年12月の地平線通信/十一月詠…方墳の風
十一月詠方墳の風 金井 重 出土せる かわらけの破片 にぎりしとき 祖たちの姿 ありありと見ゆ 飛鳥世の ほのかに甘き 酥を食めば 方墳の風 ふく気配する 於房総風土記の丘 大塔の 礎石の穴の 水静か …
2011年11月の地平線通信/十月詠…霧の海
十月詠霧の海 金井 重 ダム青し 激しき風に 逃げまどう 村落のみし 水面は満々 あかあかと 荒海染めし 入日追う 早足の雲 ついに被いり 城下町 袋小路の 昼下り 馬蹄の音に 追われ惑いし 山の上 空 …
2011年10月の地平線通信/九月詠…仲秋の名月
九月詠仲秋の名月 金井 重 伊豆山の 長き石段 のぼりきて 名月に捧ぐ 神事に出会う 仲秋の 神事のすすむ 境内に しずしずのぼる 十五夜の月 歌詠の 捧ぐ大和歌 森にしみ 祖のきずなの強くたのもし 仲秋の …
2011年9月の地平線通信/八月詠…屋久島行
八月詠屋久島行 金井 重 川ぞいの 岩肌のぼり 森に入る 雨足はげし 雲水峡ゆく 神宿る 古木の前を おろおろと 森にすわれし 拍手の音と 時に雨 小休止あり 渓谷の 激しき流れ 天地の生気 ガジュマルの 林に入り …
2011年8月の地平線通信/七月詠…滝行/高崎山にて
七月詠滝行 金井 重 滝のごと 汗しぼり出し のぼり来て 法螺貝ひびく 社殿を拝す 正座して 拍手を打つ 神の前 法螺貝と笛のデュエット響く あえぎつつ 山道に聞く 滝の音 みどりの中の 神のしわぶき 打つおちる …
2011年7月の地平線通信/六月詠…石見銀山
六月詠石見銀山 金井 重 トンネルの 小さきをくぐり 下は海 山陰本線 二輛のディーゼル 崩れたる 石垣石碑 点々と 歴史を秘めし 銀山の道 今はなき 垣内に住む 家族らの 日々のくらしや 思うだにいとし ★垣内= …
2011年6月の地平線通信/五月詠…良寛の道2
五月詠良寛の道(二) 金井 重 質素なる 古き本道 密やかに 国上寺あり 山並のなか 境内の 山の気すかし ひともとの しだれ櫻は いまさかりなり 鞠ふたつ 掛軸ひとつの 草庵に くるくると 舞い落葉訪ねくる 良寛 …